『太平有象』(たいへいゆうぞう)
太平有象は中国の伝統的な吉祥紋様である。『漢書・王莽伝』の中では「天下太平、五穀成熟」という言葉を記載されている。「太平」には天下太平や穀物が豊作の意味があり、「瓶」(ピィン)は「平」と同音である。縁起の良い図案はよく象の駄宝瓶を描いて、瓶の中にまた花を挿して飾っている。
作品背景は宋時代の作家・呉琚の詩『水竜吟・紫皇高宴蕭台』の一節で、「圣主憂民深意、転鴻鈞、満天和気」とは国には賢明な主がおり、この聖なる主は民を憂え、天下を泰平にし、国が新たなる盛世となる、という意味である。